ああ、角刈りでもいいから

SixTONESの黄色い人を好きになった結果の産物

海の彼方が何色でも

流れ着いた先には、どんな景色が広がっているのか。

水際で飛び込むことを逡巡していた時には、それが何色をしてどんな雰囲気なのか、知る由もなかった。

でも、確実に足元は水に浸っていった。

 

前回、髙地優吾さんことこーちが徐々に気になり始め、でもそれを認めたくない自分との葛藤の末『見なければ好きにならない』と、目をそらすことで解決しようとしたというムチャな話まで終えた。

しかし、当然ながらこの話には続きがある。

普段、仕事と家事だけで体力的に精一杯で行き倒れている私に、+αなんて絶対ムリだと思っていた。

ただ不思議なことに、おたくにはマルチタスク機能が備わっているらしく、家事と仕事に加えてYouTube見たり同時進行で他の媒体を漁ることも、体力的に可能になった。

推しはまさかの滋養強壮剤である。

 

そのマルチタスク機能の中に、10月になると『ライブDVDを見る』という項目が追加された。そう10月といえば、『慣声の法則DVD』が発売される直前である。

そんな直前の1ヶ月で私は、『トンパク』『on eST』『feel da CITY』の3本を購入して全てに目を通した。一体24時間のどこにそんな余白があったのか、今となっては謎に包まれている。

そしてDVD鑑賞中、当然ながら目線はほっくんである。

が、これまた途中から「普段見てるのと、印象がずいぶん違うな・・・」と思う人につい目が行ってしまった。ご覧の方にはもう想像はついているかと思うが、念のため書いておきます。

髙地優吾さんです。(ホラきた)

 

後に知ることになるのだけど、ライブのこーちはどうやら魔性で見た者を沼に引きずり込むことで有名らしく、ついた二つ名が『他担狩り』であるとかないとか。(知りません)

まんまとそれにひっかかった、チョロい私であった。

が、まだ認めるわけにいかない。なんたって私はほっくんが好きなのだから。あんなにすべての才能に恵まれて、ただちょっと私服センスが凡人の私には高尚すぎて理解できないのと、性格がちょっと面倒くさいだけで。(だがそこがいい)

そんな素晴らしいほっくんを好きな私が、なんかちょいちょい気になる点があるとはいえ他のメンバーに目移りするとか、ないない。

ということで、私は断固『こーちから目をそらす』というミッションを遂げるべく、日々笑顔、いや日々封印を粛々とこなしていくのである。

 

しかし日常に潜む罠、いやこーちは笑顔で時々ドアを軽く叩いてはにこっと笑って、すっと姿を消すという迫り方(※私の一方的な感想)をして徐々に私の思考を侵食していった。

もはや目線をそらしようもない隅っこまで追い詰められたところで、『慣声の法則DVD』発売日前日、突如公式インスタで『ふらげしました♡(ジェシー反射ごめん)』と、すっごい顔が好みの男がこちらを優しく射るように見ていた。

いちおう、そう念のため書いとく。

髙地優吾さんです。(知ってる)

もはや水際まで攻められた、悔しい、でもまだ陥落はしていない。息切れ寸前でなんとかこらえているな、いいぞ私。逃げろ。

 

そして数日後、わざわざシアタールームを借りて1人で『慣声の法則DVD』開封の儀を行った私は、朦朧とする意識の中で呟いていた。

「メガネは、ズルいわ」

実は『落雷と顔面』で述べた好きな人物傾向に加え、私には『これさえあれば時価100倍』という必殺アイテムがある。

それが『メガネ』なのだ。

メガネによる付加価値の上昇率は、天まで届かんとするほどの威力を持つ。まさにメガネ1つでうなぎ登り。(ただしイケメンに限る、という有名なやつであるが)

ほっくんが以前『メガネの人』として有名になったことにも首がもげるほど頷けるし、アイウェアを多数所持しているというのもかなり得点が高い。

なのでSixTONESのメガネ担当=ほっくんと思っていたふしがあった。

 

そのメガネ(正確には透ける黄色のサングラス)を、DVDが始まって間もなく好きなタイプの顔をした男がかけて、どどーーーんと登場してくるのだ。まさに鬼に金棒、白いご飯に高級ふりかけ。

「見てはいけない、好きになったりしない」と必死で目をそらしていたこともあって、踏まれて少ししか水が流れていなかったホースから重しが外されたように、どっと濁流が押し寄せてきた。

ダメだ、好きだこれ。

 

DVDを観終えた時にはもう、完全に波に流されて気付けば遠くの浜辺に打ち上げられ、顔を見知らぬ生態の生き物につつかれていた。

そのくらいの勢いで、もう帰れないところにきてしまったことを自覚した。そうだよ私は、こーちを好きになってしまった。いやむしろ認めたくなかっただけで、とっくに足をとられていたのだろう。

「おかげさまで楽しく着きましたよ」なのか、

「北斗が俺を嫌いでも」なのか、

トンパクで1人泣こうとするほっくんを、輪に引き入れたあの映像なのか、

もはやスタート地点は遠い水平線のむこうで、泳いでも探り当てることはできない。

でもとにかく、私は流れ着いてしまったのだ。

無限かと思うほどに懐の広い、そして顔がめっちゃ好み(タレ目な時点で既にK点超え)の、この人に。

そして、今ではすっかりズブズブの髙地担である。あの葛藤の日々は何だったのだろうと思うぐらい。

 

そんな髙地優吾さん、本日お誕生日おめでとうございます。

そして本当に年齢非公開になってしまった。昨日まではそれがネタか本気か分からん、と思っていたけど、彼は笑顔の下でものすごく意思の強い人だったなと、改めておもしれー人を推しているなと愉しませてもらっている。

これからSixTONESを推していく人生の中でも、どんな大小の波がやってくるか分からない。

けどいくら遠くまで流されても、行きつく先はきっとダディの背中ですから。

そして振り返って、笑ってほしい。

それだけでもう、見知らぬ新天地でも生きていける気がする。